投稿

当院に設置しております新型コロナウィルスを検出するリアルタイムRT-PCRは島津製作所製 Auto Amp と言い、一度に4検体が測定できますが結果判明に130分程度かかります。

主に唾液を用いて(鼻咽頭粘膜も可能)検査しますが、唾液の性情に影響を与える口腔内の状況により上手く検査ができなかったり偽陰性になったりするそうです。

特に唾液採取直前にカテキンを多く含む緑茶を接種するとカテキンの殺菌作用により偽陰性になるそうです。

ですのでPCRをご希望の方は来院前には緑茶の接種をお控え頂くのが望ましいと思います。

ところで、世界の中で日本だけが新型コロナウィルス流行が沈静化しています。

理由は多くの仮説があるものの証明された根拠のある説はなく、研究者の間でもミステリーと言われているようです。

もしかしたら日本人が多く摂取する緑茶の効果もあるのでしょうか?

そう言えば新型コロナウィルス対策に毎晩アルコールで喉や胃を消毒しているという方がおられました。

効果は・・・?

 

コロナウィルスパンデミックで本当に多くのことを経験し多くのことを学びました。

現在当院で実施している発熱外来は、発熱または上気道炎症状のある方は受診前に予め問診をし階下の別室で診察をする、発熱患者さんを一般の患者さんから完全に隔離するという方法です。

これはもちろん新型コロナ感染症を念頭に置いたものなのですが、どうして今までこのような方式をとらなかったのだろうと自問自答することがあります。

パンデミック前を思い出せば、特に冬の風邪の季節にはどこの医療機関も同じ待合室に糖尿病の方、喘息でステロイドホルモンを服用されている方、膠原病で免疫抑制剤を使用中の方や肺気腫の方が風邪やインフルエンザの方と一緒にお待ちでした。

新型コロナ肺炎を診療するようになって感染対策に配慮するようになった今から考えると、以前はなんと配慮のないことをしていたのかと痛感します。

単なる風邪でも肺気腫の方や免疫機能の抑制されている方は時として致死的になります。

いつかこの新型コロナウィルスパンデミックが終息しても、私は現在の発熱外来という診療方法を継続しようと思います。

新型コロナ肺炎が流行してから本当に多くの申請書を公的機関に提出しています。

クリニックで発熱患者さんを診察するのに申請が必要ですし、コロナの検査をするのに申請が必要です。

さらにワクチン接種やスタッフの慰労金に補助金の申請など数えきれないほどの申請書を記入提出しました。

その最後には大抵「反社会的勢力でないことの宣誓」をする書類があり、オンライン申請の場合には「はい」「いいえ」からどちらかを選ばなければなりません。

例えば

「わたしは反社会的勢力の一員ではありません」

という文章に

「はい」

と答えることになります。

ところで、私は2年ほど前から英会話を習っているのですが、英語と日本語では”YES”と”NO”が全く逆になることがあります。

「わたしは反社会的勢力の一員ではありません」は英語で ”I am not a member of antisocial forces” ですが

答えは

「はい、違います」で英語で ”No, I am not”

となります。

つまり日本語で「はい」、英語で “NO” です。

先日、大阪府感染症対策課から電話があり

「先生は反社会的勢力ですか?」

と聞かれました。

初めは何のことを仰っているのか分からなかったのですが、要するに

「わたしは反社会的勢力の一員ではありません」

という宣誓文に私は

「いいえ」

と答えていたそうです。

私の中途半端な英語力が日本語の邪魔をして大きな誤りを犯してしまったという訳です。

電話で

「私は決してその様な反社会的勢力と関わりもなく、極めて善良な市民で運転免許もゴールドです」

とお答えしたところ、電話の向こうで笑いながら

「了解しました、こちらで訂正しておきますね」

と仰って頂きほっとしました。

 

 

新型コロナ肺炎についての情報は毎日のようにテレビやネットを中心に報じられ、また人づてに伝わる噂も多く真偽不明のもっともらしい情報が氾濫しています。

何が正しくて何が間違っていて何が分かっていないのか、ネットをうまく利用すると正確な情報を得ることができます。

間違った知識や情報で損をしたり人に被害を与えたりといったことを防ぐために、情報は正確なものを選ばなければいけないと考えています。

新型コロナウィルス感染症の正確な情報は日本感染症学会のサイトが上手くまとまっていて分かりやすいと思います。

https://www.kansensho.or.jp/modules/topics/index.php?content_id=31#ronbun

とんでもないデマに困っているのは海外でも同じようです。

CDC(疾病予防対策センター)ではいろんなデマの間違いを指摘しています。

https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/advice-for-public/myth-busters

英語ですが平易な文書で書かれていますので辞書を片手に読まれると役に立つと思います。

正しくない情報の拡散をパンデミックならぬインフォデミックと呼ぶんですね。

 

 

 

新型コロナ肺炎のためストレスの多い生活を余儀なくされている影響でしょうか、最近動悸を訴え受診される方が多いような気がします。

動悸の多くは何らかの不整脈が原因なのですが、不整脈のすべてが治療を必要とするわけではありません。

むしろ治療を要する不整脈はごく一部で大多数の不整脈は放置可能なものです。

現実に24時間心電図を解析して24時間で不整脈が1拍も無いという人を私は見たことがありません。

それほど不整脈は誰にでも起こるありふれたものです。

そしてその多くは精神的ストレス・不眠・喫煙・飲酒や過労などの生活環境に大きく影響を受けます。

動悸に対する不安感そのものが精神的ストレスとなりそのため不整脈が悪化するという悪循環はよく見受けられます。

とは言え急いで治療を要する不整脈が一部にあるのも事実で、今後高血圧の話と並行して不整脈についてもお話ししようと思います。

一般に危険な不整脈の特徴は動悸以外の症状があるものです。

特に注意が必要なものは血行動態の異常を疑う症状、例えば「頭から血の気が引くような感じがする」「足が浮腫む」「息切れがする」などの症状がある場合は注意が必要です。

一口に不整脈と言っても多くの種類があります。

このブログで少しづつ分かりやすく解説させて頂きます。

このパンデミック下では多くのことが初体験です。

発熱患者さんの受診を制限するなどということは想像すらしたことがありませんでしたし、国民全員に出来るだけ早くワクチンを接種するなどということも初めての経験です。

ワクチンを開発する会社、ワクチンを購入し自治体に供給する政府、ワクチンを分配・配送する自治体にそれを接種する医療機関。

皆が初めての作業を知恵を絞りながらすすめている状況では、予想と違って上手くいかないことの連続だと思います。

クリニックでこれだけ多くの方に予約をおとりした経験も初めてですし、こんなに多くの方の接種を急ピッチで進めていることも初めてです。

ワクチン供給が滞り、せっかく予約頂いた方に予定通り接種できるのか不安になったときは予約いただいた方々から相当厳しいお叱りを受けるものと覚悟しておりました。

しかしながら実際には多くの方々から、医療機関の苦労をお察しいただき暖かい励ましのお言葉を頂戴する日々です。

この危機的な状況にありながら他人に配慮される方々からは大切なことを教えて頂いたと思います。

上手くいかない時にこそ周囲の方の苦労を思いやる余裕の大切さを学びました。

当院では例年ひと冬(10月21日~1月31日)で約500名の方にインフルエンザワクチンを接種していますが、現在は一カ月に約650名のペースで新型コロナワクチン接種を実施しております。

ご不便をおかけすることも多いと思いますが、寛容なお心でお付き合いをお願い致します。

4月20日から高齢者向け新型コロナワクチン券の発送が開始しました。

https://www.city.sakai.lg.jp/kenko/kenko/kansensho/kansensho/corona/wakuchin/yoyaku_houhou.html

 

当院での接種予約は

75歳以上の方は5月10日~

65歳以上74歳以下の方は5月17日~

開始します。

予約の方法につきましては現在検討中で決まり次第当サイトでお知らせいたします。

最近新型コロナウィルスのワクチンについて多くの質問を頂きます。

溢れる情報の中から正確な情報を見出すにはやはり厚生労働省の発表を見ることです。

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症のワクチンについて」

来年三月末までに英国アストラ・ゼネカ社との間でワクチン提供を受ける契約が締結されたということなので、その頃には接種が始まると思います。

上記サイトには他社との契約状況や国内開発についてのことも記載されています。

興味のある方はご覧いただけると参考になると思います。

 

mhlw

コロナ肺炎の流行はいよいよ深刻化しており身近な脅威になりました。

軽症のまま軽快する人が80%、入院が必要となる人が20%、集中治療が必要となる人が5%で死亡率は1~2%です。

しかし肺気腫などの慢性呼吸器疾患、糖尿病、高血圧や肥満の方は重症化する確率が高くなります。

このウィルスの厄介なところは何といっても無症状の人から感染するということです。

潜伏期間は1~14(平均5)日ですが、発症する2日前から感染力があります。

実際に無症状の人からの感染が50%で、症状のある人からの感染は40%、また接触感染が10%ですから誰から感染したのか分からない方も多いようです。

また不思議なことですが発症者の80%は誰にも感染させません。

残りの20%の発症者が多数の人に感染を拡大させるいわゆるスプレッダーです。

咳によって排出される喀痰中のみならず唾液中にもウィルスは存在しますから咳以外に会話も危険ということになります。

さらにドアノブやエレベーターのボタンといった環境中に付着するウィルスを触った手で目や鼻をこする、という行為も危険です。

ですので、

  • 無症状の人を含めすべての人が感染源である可能性を考慮し常にマスクを着用する
  • 近距離での会話は控える
  • 手は常に消毒する

事が重要です。

 

gold stethoscope

今冬の風邪やインフルエンザは新型コロナ肺炎との鑑別が必要で待合室も他の方からの隔離が求められます。

当院でも点滴室を改装し臨時の発熱患者様専用のスペースを設置しました。

発熱や呼吸器症状のある方はここでお待ちいただくことをお願い致します。

またこの措置に伴い点滴ベッドは2床になります。

ご迷惑をおかけいたしますが、この新型コロナ肺炎の流行が終息するまで何卒ご協力をお願い致します。

compartment