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新型コロナワクチン「令和5年春開始接種」が5月8日から始まります。

令和5年春開始接種は、初回接種(1・2回目)を完了した65歳以上の高齢者や重症化リスクの高い方等を対象に、令和5年5月8日から8月末までに1人1回受けることができる追加接種のことです。

初回接種(1・2回目)を完了した方のうち、前回接種から3か月以上を経過した以下に該当する方が対象です。

・65歳以上の高齢者

・基礎疾患を有する方、その他新型コロナウイルス感染症にかかった場合の重症化リスクが高いと医師が認める方(12歳~64歳)

・医療機関又は高齢者施設従事者の方(12歳~64歳)

当院では4月24日から予約を開始致します。

従来通りLINEからオンラインで予約が可能です。

LINEをご利用できない方はクリニック受付で予約をお取りいたします。

お電話での受付はしておりませんのでご了承下さい。

https://www.mhlw.go.jp/content/001068244.pdf

 

 

 

先週は私自身が新型コロナウィルスに感染し多くの方にご迷惑をおかけしました。

本当に申し訳ありませんでした。

新型コロナウィルス感染症は診断した場合には速やかに届け出る義務があり、厚生労働省のサイトにアクセスすれば当院で何名の新型コロナ感染者の方を診断したかが分かります。

そのサイトを見て「もう710名の方を診断したのか」と思っていたら711人目の感染者が自分だったという間抜けな話です。

感染対策は万全のつもりでしたので、今でもどこで感染したのかが分かりません。

症状は極めて軽微で普通の感冒以下でしたので、部屋にこもっているのが余計苦痛でした。

現在の新型コロナウィルス感染症の致死率はインフルエンザよりむしろ低いそうで、5月からは5類感染症に移行するそうですがそれでも病気にはかからないに越したことはありません。

外出の際にはマスクをして感染には十分お気を付けください。

 

 

コロナウィルス・パンデミック以降頻繁にPCRという言葉を聞くようになったと思います。

しかしこのPCRという言葉が独り歩きをして誤解をされている例も多いように思います。

PCRは polimerase chain reaction の略で2本鎖DNAを何倍にも増やす技術です。

ご存じのように生物の設計図である遺伝子は多くの場合DNA(デオキシリボ核酸)です。

DNAはA(アデニン)・T(チミン)・G(グアニン)・C(シトシン)の4種類の塩基が順番に並んで構成されています。

例えばATTCGTCAACTTGCT・・・といった具合に並んだ塩基配列が人間を含む生物の設計図(遺伝子)です。

そしてDNAは二重(らせん)構造といって、同様の内容を持つ塩基配列が二本一対になっています。

実はこのDNAは高熱になると一本鎖ずつに離れ、温度が下がると二本鎖に戻る性質があります。

PCRは、まず試験管の中のDNAを熱して一本鎖ずつに離します。

そして冷やす際にプライマーと呼ばれるDNAの端の部分を加えておくと、まず一本鎖のDNAの端にそのプライマーが結合します。

さらに試験管内にDNAポリメラーゼという、塩基を並べて結合させDNAを作る酵素とそれに加えて十分の塩基を入れておくと、プライマーの次にDNAポリメラーゼが元の一本鎖DNAの配列に合う塩基を次々と並べてゆき一本鎖DNAから二本鎖DNAを作り出します。

すなはち二本鎖DNAが2倍に増えるというわけです。

これを2回繰り返すとDNAは4倍になり3回繰り返すと8倍になります。

当院で採用している島津製作所のAuto Ampはこの温度の上げ下げ(サーマルサイクル)を約34回実施しますので2の34乗倍すなはち約170億倍にウィルスを増幅することになります。

しかし、実は現在のPCRの多くはウィルスそのものを増幅させる訳ではありません。

実際にはウィルスの一部、約16塩基対の部分を二か所増幅し検出します。

16塩基対と言っても塩基はATGCの4種類ですから4の16乗すなはち約43億通りの塩基配列がありそれを二か所検出しますので生物を特定するには十分の情報量です。

そもそも、院内でウィルスそのものを増幅していたら危険極まりありません。

当院でPCRを実施して二か所の塩基対のうち一か所だけが検出されることがあります。

これは、ウィルスの残骸分かりやすく言えば死んだウィルスを検出していると考えられます。

環境中の、例えばテーブルを拭いた布からPCRでコロナウィルスが検出された、という記事を見かけますが、これは必ずしも感染性のある生きたウィルスを意味しません。

多くの場合死菌です。

咳のしぶきの中のウィルスは床に落ちるとそんなに長時間は生きられないことが分かっています。

新型コロナウィルスに感染し症状が消失する10日目ごろにPCRをすると死菌を増殖して陽性と判定されることがよく見られます。

PCRは感染性のない死んだウィルスでも検出するのです。

ですので、PCR陽性イコール感染性を意味するものではありません。

PCRが万能であるという概念は誤解です。

 

WHOのホームページを読むと新型コロナウィルスに対する知見も経時的に少しずつ変化しています。

当初盛んに言われていた接触感染は最新の記述では否定的のようです。

すはなち、アルコール消毒や手洗いなどはそれほど必要ではないのかもしれません。

一方飛沫感染に加えてエアロゾルという記述がみられるようになりました。

従来の飛沫感染よりももう少し長時間空気中にウィルスがとどまる可能性が示唆されています。

新型コロナウィルスに対する知見が集積されるにつれて従来の概念が間違っていたことが判明する場合もあります。

最新の情報はテレビや雑誌によらず、WHOや国立感染症研究所のHPから得るのが良いと思います。

 

 

 

 

 

 

 

新型コロナウィルス感染が過去最高のペースで増加しており、いつどこで感染しても濃厚接触者となってもおかしくないほどです。

感染者のみならず濃厚接触者にも隔離期間はあるのですが、その考え方が改定されました。

下記リンクを参照頂ければ詳細がご覧になれます。

https://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/osakakansensho/youseinoukoujigyou.html

従来7日間だった隔離期間が5日に短縮され、感染者と同居の場合も十分な感染対策を実施した日を起算日とすることが可能になりました。

濃厚接触者だからと言って直ちにPCR検査などをすることは推奨されないのは従来の通りです。

症状がありましたら発熱外来をお申込み下さい。

 

 

新型コロナウィルス感染の第7波が本格化し発熱される方も急増しています。

医療機関が発熱患者様の対応に追われる状況で医療はひっ迫し受診できる医療機関を探すのに苦労される方もおられると思います。

特に日曜・祝日には対応医療機関が少なくなりお困りのことと思います。

大阪府から日曜・祝日の発熱外来につき対応するよう各医療機関に通達があり、各医療機関は不定期に日曜・祝日の発熱外来の実施を予定しています。

日曜・祝日の当日にどこの医療機関が発熱外来を実施しているかは下記のリンクから閲覧できますので参考にして下さい。

https://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/osakakansensho/sinryokensa.html

当院が大阪府に届け出ています日曜日・祝日の発熱外来の予定は8月・9月については

8月11日(祝)

8月15日(盆)

9月4日(日)

9月23日(祝)

の9:00~12:00です。

ご利用頂けましたら幸いです。

 

当院でも7月2日より新型コロナワクチン(4回目)接種を開始致します。

60歳以上の方には接種券が郵送されますが、18歳以上60歳未満で基礎疾患のある方は接種券の発行手続きをして頂く必要があります。

詳しくは下記リンクをご参照ください。

堺市追加接種(4回目)のお知らせ

 

また当院での接種予約は6月20日からです。

トップページに記載の通り3回目と同様LINEから予約いただけます。

LINEが使えない方は接種券持参で当院受付までお申し出ください。

当院で使用するワクチンは全例ファイザー製の予定です。

お電話での予約は承っておりませんのでご了承ください。

 

堺市でも新型コロナワクチン4回目接種が開始になりました。

接種対象者は下記のいずれかに該当する方です。

・60歳以上の方

・18歳以上60歳未満で、基礎疾患のある方や新型コロナウィルス感染症にかかった場合の重症化リスクが高いと医師が認める方

詳細は下記のリンクから堺市のHPをご覧頂けましたら良いと思います。

堺市追加接種(4回目)の概要

 

◆60歳以上の方には下記のスケジュールで接種券が自宅に送付されます。

3回目の接種をした日 接種券の送付日
令和4年1月以前 令和4年5月27日
令和4年2月1日~2月28日 令和4年6月下旬
令和4年3月1日~3月31日 令和4年7月下旬
令和4年4月1日~4月30日 令和4年8月下旬

 

◆18歳以上60歳未満で、基礎疾患のある方や新型コロナウィルス感染症にかかった場合の重症化リスクが高いと医師が認める方は接種券は送付されません。

接種券の発行申請をして下さい。

申請は被接種者本人、代理人または成年後見人の方が可能です。

申請方法は下記が利用可能です。

・電話:堺市新型コロナワクチン接種コールセンター 0570-048-567

(IP電話の方は 072-256-4140)

・WEB申請:申請はこちら

・郵送:申請はこちらをご覧ください 

 

当院では3回目の接種を2月1日から開始しましたので、4回目の接種は7月初め頃から開始予定です。

予約につきましては詳細が決定次第当院HPでお知らせする予定ですが、基本的には3回目と同様となる見込みです。

 

最近は抗原検査キットが市販され自身で検査が手軽にできるようになりました。

しかしこの抗原検査はその特徴と有用性さらに限界を知って使わないと間違った判断をすることがあります。

抗原検査キットには臨床用(診断用)と明記されているものとそうでない例えば研究用などと記載されているものがあります。

臨床用(診断用)キットとは下記のリンクをご覧いただければ分かりますが厚生労働省が定める基準を満たす精度を持ったもので現在35の製品があります。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000858746.pdf

これら以外のものはわかりやすく言えば、厚生労働省の定める基準を満たさない精度の低いものです。

 

PCR検査をはじめとする遺伝子増幅検査はコロナウィルスの数を増幅し検出しやすくする方法で、例えばRTーPCR法は1サーマルサイクルごとにウィルスの量が2倍になります。

一般的に34サーマルサイクル程度の増幅が多いので2の34乗倍すなはち約170億倍にウィルスを増殖させてウィルスを検出します。

一方で抗原検査は鼻腔に存在するウィルスをそのまま検出する検査なので感度はPCR検査に比べて圧倒的に劣ります。

ですので抗原検査では微量のウィルスしか存在しない状況では陽性と判定されません。

現実に抗原検査では陰性だった方がPCR検査では陽性と診断されることは珍しくありません。

PCR検査で陽性の人が抗原検査で陽性と診断される確率はどの程度でしょうか?

臨床用の抗原検査キットの中でも最も感度の高いもののひとつであるクイックナビでは

有症状の場合に89.3%、無症状の場合に67.1%です。

有症状の新型コロナ感染症の場合には鼻腔に既に相当数のウィルスが存在すると考えられます。

(逆に言うとウィルスが多いから症状がある)

こういう場合はPCR検査と比しても89.3%の感度があります。

しかしながら鼻腔に少量のウィルスしか存在しない無症状の場合は感度は67.1%に過ぎません。

 

抗原検査は発症後1日目から9日目の間に用いることが推奨されています。

無症状の場合には感度が低いからです。

すなはち無症状の方に抗原検査をして陰性だからと言ってウィルスがいないということにはなりません。

大きなイベントの前に関係者に抗原検査をして安全を確認するということがよく行われています。

しかしこの方法は上記の理由から危険です。

 

抗原検査は安価で結果が判明するまでの時間が数分程度と短く正しく使えば有用な検査です。

検査はその検査の特徴を知ったうえで用いるようにして下さい。

くれぐれも抗原検査で陰性確認などされないようにして下さい。

 

 

 

新型コロナウィルスに感染される方の数が激増する状況で、身近に感染者や濃厚接触者がいる場合にいったい自分はどうしたら良いのか分からずにお困りの方が多いと思います。

①新型コロナに感染された場合は全ての方が診療所から保健所に報告されます。

・40歳以上の方は原則として保健所から連絡がありますので、その指示に従って頂く必要がありますが患者数の急増に伴い迅速な対応ができないケースも発生しています。

当院で診断させて頂いた方は電話などオンライン診療を用いてご相談ください。

・39歳以下の方は原則として保健所からの連絡はありません。

大阪府の「大阪府39歳以下専用ページ」から対応ください。

②濃厚接触者になられた場合

濃厚接触者とは

・感染者と同居する方

・感染期間中(感染者の発症2日前~療養終了日まで)に感染者と a)マスクなしで、b)1メートル以内の距離で、c)15分以上話をした方 です。

濃厚接触者の方は下図のように接触日を0日目として7日間の自宅隔離をして下さい。

 

濃厚接触者になったからと言って直ぐにPCR検査を受けることは推奨されていません。

(検査も医師の認める事情のない限り公費負担にはなりません)

もし陰性であったとしても翌日に陽性になる可能性もありますし、陰性だからと言って自宅待機しないでよいということにはならないからです。

不幸にして濃厚接触者になってしまった場合、

・症状のない場合は7日間の自宅待機をし、少しでも症状のある場合にはすぐに医療機関を受診してください。

・症状のある方はすぐに医療機関を受診してください。

 

濃厚接触者の方が医療機関を受診する場合には必ず予め医療機関に電話で連絡を取ってからにして下さい。

一般の方と同じ待合室に入室することは決してされませんようお願い致します。

 

 

新型コロナに感染しました職員も今週から無事復帰いたします。

ご心配をおかけし本当に申し訳ありませんでした。

発熱外来を2月1日(火)から再開させて頂きます。

受け入れキャパシティの関係から、受診は当院受診歴のある方に限らせて頂いております。

何卒ご理解をお願いいたします。

 

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