夏に比べて冬場は心不全が悪化しやすい季節です。

発汗量が減り、鍋物や汁物による塩分摂取量の増加によって全身の循環血漿量が増加します。

また体温保持のため末梢血管が収縮し血圧が上昇しやすくなり心臓の負担も増加します。

血圧は寒い季節には上昇しますが、統計的には「寒い時期」よりむしろ「寒くなりつつある時期」に最も上昇します。

冬場は

・部屋を暖かくし末梢血管の収縮を抑えること

・塩分を制限し循環血漿量を抑えること

が重要です。

鍋物の美味しい季節で、最後に雑炊をすると汁まで全部摂取することになり塩分過剰になりますので、鍋物の最後には麺類の方が良いと思います。

 

8月11日(金)~15日(火)の期間、休診させて頂きます。

 

暑さが厳しくなってむしろ低血圧で体調を崩す方もお見受けするようになりました。

特に急に立ち上がった時などに一過性の低血圧をおこしめまいやふらつきを自覚することもあると思います。

起立性低血圧とは急な立位で一時的に血圧の維持ができなくなることで、高血圧と同時に併存する可能性もあります。

原因は自律神経の異常(例えばパーキンソン病や単なる体質)、降圧剤の影響、脱水などがあります。

降圧剤内服中の方は慌てて降圧剤を中止するのは危険で、夏場になって常に血圧が低くなっているのかそれとも一過性のものなのかを十分見極める必要があります。

昇圧剤を必要とするケースはむしろ稀で、涼しい部屋で十分の水分を摂取し臥位で休養すると回復します。

ただ、常に低血圧が持続する場合には降圧剤の減量・中止も検討する必要があります。

実際には昇圧剤を必要とするケースはまれで、十分な睡眠や水分補給で軽快することが殆どです。