蛋白尿を合併するかしないかで降圧薬の選択に影響しますが、蛋白尿の定義はご存じでしょうか?
蛋白尿の定義は一日蛋白尿が0.15gを超えることを言います。
一日の蛋白尿の量を測定するのには一日に排尿した尿を全て容器にためて検査しなければいけないのかというとそうではありません。
g/gCrという表記をご存じでしょうか?
Crとはクレアチニンの略で主に筋肉の老廃物です。
このクレアチニンは全ての人で一日排泄量がほぼ1gと一定であるとされています。
ですので仮にある人に採尿してもらってその尿中にはCrが0.2g含まれていたとすると、その尿は一日量の1/5であると考えられます。
そしてその尿中に蛋白が0.3g含まれていたら、その人の一日尿蛋白は1.5gということになります。
すなはち、クレアチニン1g当たりの蛋白尿の量という意味でg/gCrと表記します。
そしてこれは一日尿蛋白量と考えられます。
もちろんこれは簡易的な指標ですので筋肉量の多い方では誤差が出ます。
ボディビルダーの血清Crが高めなのはそのためでこういう場合にはシスタチンCを測定します。