高血圧は脳の血管の動脈硬化に大きな影響を及ぼしますので血管性認知症の危険因子となります。
ただし、その効果は治療する年代に大きく依存します。
若年期・中年期の高血圧は中年期・更年期の認知症の危険因子であることが分かっており、高血圧を早期に治療することが後年の認知症予防効果につながります。
一方、高齢期になって治療をした場合には予防効果は証明されておらず低血圧もむしろ危険因子とされています。
ですので、認知症予防には高血圧は若年・中年期からの治療が有用ということになります。

高血圧は脳の血管の動脈硬化に大きな影響を及ぼしますので血管性認知症の危険因子となります。
ただし、その効果は治療する年代に大きく依存します。
若年期・中年期の高血圧は中年期・更年期の認知症の危険因子であることが分かっており、高血圧を早期に治療することが後年の認知症予防効果につながります。
一方、高齢期になって治療をした場合には予防効果は証明されておらず低血圧もむしろ危険因子とされています。
ですので、認知症予防には高血圧は若年・中年期からの治療が有用ということになります。

大動脈瘤の多くは無症状で健診などで偶然発見されるケースが多いのですが、いったん破裂すると救命は容易ではなく破裂の予防が極めて重要です。
大動脈瘤破裂予防に関して降圧が重要なのは疑問の余地がありませんが、その方法に関するエビデンスは案外多くはありません。
ガイドラインには収縮期血圧を105ー120に維持することが推奨されていますが、降圧による副作用がなければ破裂予防には血圧は低ければ低いほど良いのではないかとも思います。
確固としたエビデンスがあるわけではないのですが、降圧薬は一般的にベータ遮断薬が推奨されています。

いつも当院の発熱外来運営にご協力を頂き本当に有難うございます。
ご存じのように当院では発熱や感冒症状のある方は一般の方とは厳密に分けて一階の発熱外来で診察をさせて頂いております。
現在はコロナとインフルエンザが同時に流行しており鑑別に苦慮します。
また最近のコロナ感染は比較的軽症の方が多く、全く発熱のない方も珍しくありません。
単なる咽頭痛や頭痛、倦怠感あるいは下痢のみのコロナ感染症の方も多くみられます。
もちろんこう言った場合にも他人に対する感染力は同じです。
ですので、熱がないから、咳が出ないからといってコロナではないと言い切れないのが現状です。
発熱が無くても感冒症状や下痢のある方は予めお電話いただき発熱外来をご利用ください。

健診の心電図でcoved型ブルガダ心電図がみられた場合には精密検査が必要です。
普通とは若干違う場所に電極を装着した心電図や、あるいは薬剤を負荷して記録した心電図が参考になる場合もあります。
24時間心電図などで長時間の心電図を記録し、致死的な不整脈がないかを調べます。
突然死の高いブルガダ症候群と診断された場合に、残念ながら根治させる治療方法はありませんが、不整脈による突然死を防ぐために植込み型除細動器の植え込み手術をします。
薬剤による治療は一定の効果はありますが、突然死を完全に防ぐことはできませんのでやはり植込み型除細動器が必須です。

生粋の大阪人ですからたこ焼き・お好み焼きはお手のものです。
大阪人なら自宅でたこ焼きやお好み焼きを焼いたことのない人などいないでしょうし、大阪で「パーティ」と言えば当然「タコパ」です。
大阪人の定義は自宅にたこ焼きのプレートがあることだと思っています。
しかしその私からみて「円楽」さんのお好み焼きは別格的に旨いです。
マシュマロのようにふわふわで、一枚くらいペロリです。
お店はクリニックのすぐ近くです。

最近健康診断でブルガダ症候群が疑われる方が増えているように思います。
持参される診断結果には「ブルガダ症候群疑い」としか記載がないので、なぜ増えているのか不明ですが疾患としての認知度がましているのでしょうか?
ブルガダ症候群にはコブド型とサドルバック型があり厳密には前者をブルガダ症候群と定義します。
急に出現する致死的不整脈心室細動を引き起こす遺伝子疾患で突然死の原因になる恐ろしい病気です。
サドルバック型の場合にはブルガダ症候群という診断にはなりませんが、念のため心電図の電極を変えて記録したりある種の抗不整脈薬を内服後の心電図を記録する場合もあります。
突然死の家族歴、原因不明の意識消失発作の既往歴があるなどの場合には要注意です。

先日、日本人の起源に関する本を読みました。
著者によると日本人は
・氷河期に陸続きだったシベリアなどの北方から渡ってきた北方民族
・大陸から朝鮮半島を渡ってやってきた大陸民族
・黒潮の流れに乗って流れ着いた南方民族
の三つの民族が入り交じり今日の日本人を形成しているそうです。
話は変わりますが、理屈抜きにほっとさせてくれる、癒してくれるものってありますよね。
例えば美味しい出汁を飲んだ時には単に旨い不味いを超えた、心を穏やかにさせてくれるものってあると思います。
私は昆布だしを飲んだ時にほっと溜息が出て心が穏やかになります。
かつおだしやそのほかの出汁ではそうはいきませんし、欧風のフォンなどでもそんな効果はありません。
これは自分の遺伝子の中に組み込まれた昆布だしに対する記憶が残っているからではないのかと思います。
他に、薪がパチパチと燃える音や炎を見ていると何時間でもそのまま過ごせるような安心感があります。
以前、俳優の渡哲也さんが休日には一人で薪をしてその炎を眺めて一日を過ごすとお聞きしたことがあります。
あるいはプロレスラーのジャイアント馬場さんは休暇にはハワイの別荘で海岸で一日波だけを眺めて過ごしたそうです。
薪の炎や海岸の波あるいは小川のせせらぎの音は人間の心を癒す効果があるように思いますが、私は特に薪の音と炎に安心感を感じます。
そう考えると昆布だしと薪に癒しを感じる私には北方民族の遺伝子が多く残っているのかなと考えたりもします。
そういえば回転ずしに行くとサンマやイワシにまず手が伸びて、ししゃもやホッケも大好きです。
自分を癒してくれるものは何かを考えながら自分のルーツを探るのも楽しい暇つぶしですね。
そんなことを考えていると一つどうしても理解できないことがあります。
仕事柄多くの方の心音を聴診しますが、大動脈弁狭窄症の方の心雑音を聴くとそのまま何時間でも聴いていられるような癒される気持ちになります。
これがなぜかずっと考えているのですがどうしても説明がつきません。
不思議です。

洞不全症候群、房室ブロックや心房細動などで徐脈になりそれに伴う症状、例えばめまい・失神・眼前暗黒感や倦怠感がある場合はペースメーカを植え込む手術が推奨されます。
マッチ箱程度の小さな機械を左胸皮下に留置し、その機械から心室あるいは心房に置いた電極に電流を流し心臓を刺激・収縮させる治療法です。
手術手技自体は難しいものではなく、傷も小さなものですがバッテリーの寿命があり定期的に本体を交換する必要があります。
最近では心室に留置するリードレスペースメーカもあります。
この機械を留置した方は電磁波の干渉すなはち携帯電話や電子レンジなどの機器に注意が必要です。
ちなみに正確な医学用語は『ペースメーカー』ではなく『ペースメーカ』です。

脳梗塞や冠動脈疾患あるいは心房細動のため抗血小板薬や抗凝固薬を内服される方が増えています。
これらの薬剤は血管が閉塞するのを予防するのですが主な副作用は出血、特に脳出血です。
高血圧は抗血小板薬や抗凝固薬内服中の方が脳出血を発症する危険因子であることが分かっていますので、これらの薬を内服中の方は特に血圧の治療が重要です。
大規模臨床研究ではこれらの薬を内服中の場合、血圧を8.9/4.0低下させると頭蓋内出血の発症が46%減少しています。
現在のガイドラインでは抗血小板薬や抗凝固薬を内服中の場合には血圧を130/80未満にコントロールすることが推奨されています。

血圧の受診間変動とは、外来受診時に診察室で記録する血圧の変動のことで、受診間変動が多いいというのは受診するたびに血圧が大きく違うことを意味します。
例えば前回の受診時に診察室で測定した収縮期血圧が120であり、次回の時が140であった場合には受診間変動は20ということになります。
若年期の受診間変動は中年期の海馬容積(アルツハイマー病は海馬の萎縮です)に関連しますし、高齢者の受診間変動は認知症発症の予測因子であることが分かっています。
降圧剤の中でもカルシウム拮抗薬とアンジオテンシン受容体拮抗薬の2種がこの受診間変動を小さくするという報告があります。


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