消毒用アルコール

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消毒用アルコールについての質問をよく頂きます。

特に濃度についての疑問が多いようです。

消毒用アルコールはエタノールが多く、濃度表記はw/w%、v/v%、度数が汎用されます。

理解を困難にするのは

水の比重(1mlの重量)が1であり、グラム(重量)で表記してもml(体積)で表記しても同じ1であるのに対して、エタノールは比重が0.789と低く1mlが0.789グラムしかないことと、

エタノールは水に溶けるのでエタノール1リットルと水1リットルを混ぜると2リットル未満にしかならないことの二点だと思います。

一般にw/w%はw%とも表記され、その消毒用エタノール1キログラムの中に何キログラムのエタノールが含まれているかというという意味です。

例えば75w%のエタノールを作成する場合は750グラム(約950ml)の100%エタノールをビーカーに入れ重量計の上に載せます。

そして合計が1,000グラムになるまで水を注ぎます。

これで75w%エタノールの完成で体積は1,100ml以上になります。

一方75v%のエタノールはビーカーに750mlの100%エタノール(約592グラム)を入れ合計が1,000mlになるまで水を注ぎます。

これで75v%エタノールの完成で重量は1,000グラム未満です。

一般に言われるアルコール度数はv%のことで、何も言わなけれなこの度数すなはちv%のことを指します。

コロナウィルスの殺菌に有効な度数は60~80度(v%)と言われていますが、濃度が高すぎるとエタノールは揮発性が高くあっという間に蒸発して十分な時間が得られないからです。

65w%は72v%に相当しますので単位に十分注意が必要ですね。

ちなみに消毒薬としてイソプロピルアルコールも汎用されますが、値段はエタノールの方が圧倒的に高価です。

これはエタノールがお酒として飲めるため酒税が課せられるからです。

エタノールに若干のイソプロピルアルコールを混ぜたものも販売されていますが、これは酒税を回避し価格を抑えるためでしょうね。

アルコールは揮発性が強く蒸発するときに皮脂を奪いますので若干のグリセリンを混ぜておくと手荒れが防げます。

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