不整脈の話 8 心房細動 1

治療を要する不整脈のうち最も頻繁に出会うのがこの心房細動だと思います。

そして最近ますますこの心房細動に出会う頻度が増えているような気がします。

心臓には心室と心房がありますがそのうちの心房の筋肉が細かく震えてしまい全体としての統制の取れた収縮をせずポンプ機能が失われた状況です。

心室に血液を送り込む能力が損なわれ心拍出量も20パーセント程度低下します。

特に拡張期(心室に血液の流れ込むタイミング)が相対的に短くなる頻脈の場合には心拍出量の低下が大きくなりますので頻脈性心房細動は心不全の原因になりうります。

しかし何といっても一番恐ろしいのは心房内で形成された血栓が血流にのって脳にとんで行く脳梗塞です。

したがって脳梗塞のハイリスクであると考えられる場合には血液を固まりにくくして血栓を予防する必要があります。

古くはワーファリン、現在ではDOACと呼ばれる薬を用います。

心房細動についてはこのブログで少しづつ詳しく説明させていただこうと思います。