心不全の話 28 運動耐容能
心不全の方がどの程度の運動まで耐えられるかを運動耐容能と呼びます
一般に心不全は
・呼吸困難感などの自覚症状
・心音や呼吸音あるいは浮腫・頸動脈怒張などの身体所見
・胸部X線所見
・心臓超音波での左室駆出分画など
で評価することが一般ですが、それらは全て安静時のデータです
運動時の循環調節能力すなはち運動耐容能は「日常生活の質と予後に直結する因子」として重視されます
これには
・6分間歩行試験:6分間に歩ける距離
・心配運動負荷試験(CPX):最大酸素摂取量や嫌気性代謝閾値などの測定
・身体活動量モニタリング:スマホなどでの歩数などの測定
・質問票(KCCQ):アンケート
などがあるのですが何と言っても精密で最も信頼性穂高いのはCPXです
これは一部の高度医療機関のみで実施可能ですが、心臓移植の適応の判断にも用いられるほど心不全の予後予測因子として信頼性が高い検査です
常々日常の心不全診療で用いたいと思っているのですが