高血圧の話 5 血圧測定
血圧は測る度に違う値が出る、とよく言われます。
血圧は心臓というポンプから送り出される血液の圧力で図のように脈圧があります。
例えばこの収縮期130、拡張期80という血圧のグラフを見てみましょう。
腕に巻き付けたマンシェットというゴムの袋を膨らませ動脈を圧迫します。
徐々にマンシェットの空気を抜いてゆきますが、収縮期血圧より高い圧で動脈を圧迫しているときは血液は流れませんから『ドクドク』という動脈の音は聞こえません。
徐々に空気を抜いて圧力を下げると圧迫されて狭くなった動脈の中を流れる血液の『ドクドク』という音が聞こえるようになります。
それが図のA点です。
更に圧力を下げると動脈の圧迫は全くなくなり血液の流れも『サラサラ』といった小さい音になります。
それがB点です。
ですのでこの場合の血圧は130/80ということになります。
ただ、マンシェットの圧を抜くタイミングでC点とD点のような圧を測定することもありうります。
この場合には収縮期血圧は低めに、拡張期血圧は高めになります。
血圧を測る原理によるこういった誤差もありますし、最初は緊張していて徐々に緊張がとれて下がることも珍しくありません。
血圧は一回の測定で判断するのではなく大まかな全体像を把握することが重要です。