不整脈の話 13 心房細動 6
心房細動の合併症で最も恐ろしいのは脳梗塞です。
そして脳梗塞を予防するために抗凝固薬を内服することになります。
抗凝固薬には古くからあるワーファリンとDOACと呼ばれる比較的新しい抗凝固薬があり、メジャーな副作用は両者とも出血です。
薬価はワーファリンが圧倒的に安価なのですが摂取するビタミンKの量により効果が左右され頻回に薬効をチェックしなければならないというデメリットがあります。
多くの臨床研究からDOACの有用性が証明され現在ではDOACが抗凝固薬の主役になっています。
ただこのDOACも腎機能の低下している場合には注意が必要で、定期的な血液検査をしなければなりません。
腎機能は一般に血清クレアチニン値からeGFR値を計算するのですが、目安として(eGFR/10)月に一回の血液検査が望ましいとされています。
例えばeGFRが30の方では、3か月に一度の血液検査が推奨されます。