高血圧の話 34 高血圧性臓器障害
高血圧患者では脳卒中や心臓病・腎臓病の発症が多いのはご存じの通りですが、自覚症状としては現れていなくても検査をすることによって既に高血圧性の臓器障害があることがわかる場合があります。
①脳:高血圧は脳卒中のリスク因子であるばかりでなく、認知症・うつ病のリスクにもなります。
これらはいずれも発症してしまってからでは回復が困難な場合が多く、頭部MRIや眼底検査で早期の臓器障害を検出することが可能です
②心臓:高血圧による心臓への負荷や心筋虚血には心電図・心臓超音波検査が有用です。
③腎臓:高血圧による腎臓への障害を調べるにはまず検尿をします。
④血管:動脈の硬化性病変には頸動脈や下肢動脈の超音波検査が有用です。
もしこれらの検査で臓器障害が検出された場合には速やかな高血圧の治療が必要です。