心不全の話 1 左室駆出分画
心不全は一般の方が想像しているよりずっと頻度の高い病気でずっと恐ろしい病気です。
一旦心不全と診断された方の予後はがん患者の予後に劣ります。
もちろん原因が何かによるのですが、一つの分類方法に左室駆出分画があります。
左室駆出分画(EF:Ejection Fraction)とは左心室が拡張したときの何パーセントを心臓から送り出すかの割合です。
左心室が拡張期に100mlの容量があり、収縮によりそのうち60mlを心臓から拍出したら左室駆出分画は60%という意味になります。
一般に50%以上が正常とされていますが、心不全の場合この左室駆出分画が低下している場合が多く、その数字によって左心室の収縮能が推定されます。
左室駆出分画が低下するとそれだけ心臓のポンプとしての機能が低下し全身に必要な血液を送り出せなくなります。
倦怠感やふらつき、四肢冷感に呼吸困難感が代表的な症状です。
この左室駆出分画は超音波検査で簡単に調べるとこが可能です。