今年もクリニックのつつじがきれいに咲きました。
本当に美しい色で毎年この季節が楽しみです。
私はつつじと言えば武田信玄を連想します。
まだ小学生だったと思いますが、NHKの大河ドラマ「国盗り物語」に夢中になった記憶があります。
戦国武将たちの波乱万丈のリアルストーリーにワクワクドキドキ胸を躍らせながら他にもたくさんの物語を読みました。
その中で私が一番興味を持ったのが甲斐の武田晴信(信玄)です。
武田信玄の残した名言は多くありますが、一番有名なのは
「人は石垣、人は城。人は城なり、城は人なり」
ではないでしょうか?
どんなに巨大で堅牢な城を築いても裏切り者がいれば必ず敗れる、と言って生涯にわたって城を居城とせず、躑躅(つつじ)が崎と呼ばれる館に住んだそうです。
天下統一の最有力候補と言われた英雄がこのつつじを眺めながら何を想ったのか、想像するのも楽しいと思いませんか?
興味を持ったことは、できるだけ一次資料を読むようにしていますが、さすがにこの時代の古文書を読む力はないので歴史学者の文献を読みます。
甲陽軍鑑などに描かれている人物像は脚色が多く、実際のところは物語で描かれている脂ぎった豪傑ではなく、細面の優男で同性愛者であったそうです。
毎年このつつじを眺めながら、英雄と言われた人間が実際にはどんな人だったのだろうか、どんな苦悩と闘ったのだろうかと想像します。