『高血圧って貧血の逆ですか?』

とよく質問を受けます。

貧血は血液の赤血球の濃度で、どれだけ血が濃いかを示します。

一方血圧とは血管の中の血液の圧力です。

風船に例えるとしぼんだ風船は圧力(血圧)が低く、パンパンに張った風船は高血圧ということになります。

圧力が高くなりすぎると血管が破れて脳出血になります。

また、風船と違って人間の血管は生きていますから圧力に対抗して血管の壁の強度を増そうと血管壁の肥厚が起こります。

少し難しい話になりますが、

血管の壁にかかる張力をT

血管の太さをR

血圧をP とすると、

T=P×R という計算式が成り立ちます。

すなわち血管系が小さいほど血管壁にかかる張力は小さくなりますから、生体の反応として血管壁の肥厚は内腔を小さくするような肥厚が起こります。

これを求心性肥厚といいます。

つまり血圧が高いとそれだけで血管の中は狭くなっていき、血管が詰まって梗塞をおこすということになります。

高血圧は殆どの場合無症状で健診などの偶然の機会に発見されますが、症状がないからと言って放置すると大変なことになりますから血圧の異常を指摘されたら専門医を受診し相談して下さい。

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このブログでは高血圧やコレステロールなどの当院で治療することの特に多い疾患を取り上げ紹介したいと思います。

まずは高血圧についてご紹介したいのですが、一口に高血圧といっても種々の疾患を含み治療法もさまざまで、血圧が140を超えたから薬を飲んでおけばいいや、などと軽く考えると大きなしっぺ返しを食らうことになります。

高血圧は頻度の高い言わばありふれた病気です。

高血圧の多くは健診などの機会に偶然発見されることが多く自覚症状がないケースがほとんどなのですが、放置すれば様々な合併症を発症します。

主なものでは脳卒中(脳梗塞・脳出血)、冠動脈疾患(狭心症・心筋梗塞)、慢性腎不全、認知症でいずれも人生を大きく左右するものばかりです。

そしてそれらは治療をすることで発症を未然に防ぐことができます。

収縮期血圧10mmHg または拡張期血圧5mmHgの低下により脳卒中のリスクは41%低下し、冠動脈疾患のリスクは22%低下します。

何かの機会に高血圧を指摘されたら放置せずにぜひ専門医にご相談ください。

単に薬を処方してもらうといったことではなく、人生に大きく影響するような内容のあるお話をお聞きできると思います。

 

Hypertension

受診の際に最も心配なことの一つがコロナウィルス対策だと思います。

当院では、

  • 待合室の椅子をパーテーションで仕切る
  • 使い捨て紙タオル
  • 蛇口は全てタッチレスセンサー式
  • タッチレスセンサー式エタノール消毒液

など様々な対策をしており、発熱や呼吸器症状のある方は別室にて診察することにしております。

また、受診までの時間を駐車場の自家用車内で待ちたい方は受付後に順番がきましたら携帯電話にご連絡することもしております。

当院を受診された方を病院に紹介し、コロナウィルス感染が判明した事例もありましたが、保健所の調査では濃厚接触者なしと判定され、院内感染もありませんでした。

 

クリニックのホームページを一新するのを機会にブログを始めることにしました。
必ずしも医療に関することばかりではなく、医療に関しない個人的な趣味などもとり混ぜて発信したいと考えております。
医療に関することは既に一般にコンセンサスを得ている事項ばかりでなく個人的な意見もご紹介出ればとも思います。
宜しくお願い致します。

院長 神元章雄