不整脈の話 28 発作性上室頻拍

発作性上室頻拍という名前は一般の方には聞きなれないと思いますが、そんなに稀な不整脈ではありません

心拍は心房の最上位である洞結節から発生した電気信号が心房→房室結節→心室へと伝達され心臓が律動的な収縮をするので、心拍数は洞結節の電気信号の発生頻度によります

運動時や精神的な興奮時には洞結節から発生される電気信号が多くなり心拍数が増加します

その場合には心拍数は徐々に増加し、徐々に減少します

ところがある瞬間に急に心拍数がまるでスイッチを切り替えたかのように早くなることがあり、これを発作性上室頻拍と呼びます

安静にリラックスしているのに急に心拍数が160/分とかに増えますから「ドキドキ」と激しい動悸がします

全力疾走したときのドキドキ感が安静にしているのに急に出現しますから不愉快な感じがします

原因はいくつかあるのですが洞結節からの電気信号が房室結節でグルグルと無限に回る小さな電気回路が形成されてしまう房室結節リエントリー頻拍が最も多い原因です

多くの場合、自然に収まりますから心電図でとらえられることは稀です

しかし最近は携帯する心電計やアップルウォッチが普及し記録されるケースも見られるようになりました

急に心臓が走り出す感じがする場合にはこの発作性上室頻拍かもしれません

 

ところで、ミャクミャクってお尻にも目があるんですね