高血圧の話 78 Oncohypertension
循環器内科では悪性腫瘍を扱うことは極めてまれですので以前は抗がん剤などの知識は重要ではありませんでした
しかしながら分子標的薬が汎用され特に免疫チェックポイント阻害薬が実用化されてからはirAE(免疫関連有害事象)は循環器内科にも無縁ではなくなりました
特にirAE心筋炎は治療が遅れると致死的な転機をとりうる副作用として知られています
VEGF(血管内皮細胞増殖因子)は30年以上前から血管を新しく作る因子として注目され閉塞性動脈硬化症などの治療に応用されていましたが、副作用としてもし癌が体内に潜んでいた場合にはその癌を急激に増大させることも知られていました
現在ではそのVEGFに対するモノクローナル抗体などが抗VEGF抗体が抗がん剤として用いられていますが、副作用として高血圧があります
降圧にはアンジオテンシン変換酵素阻害薬またはカルシウム拮抗薬が用いられますが、抗VEGF薬の休薬後は血圧も低下することが多くいずれは降圧剤の中止が可能です
ただし、薬剤によって血圧が下がるまでの期間が大きく違っており慎重な経過観察が必要です












