心不全の話 34 左室駆出分画の保たれた心不全
左室駆出分画とは左心室の収縮能の指標で、どれだけ左心室が元気に動いているかを示します
現在の心不全の約半分がこの左室駆出分画が正常にも関わらず心不全を起こしているとされています
左心室という最も大きなポンプが正常に稼働しているにもかかわらず心不全って?
と、なんとなくイメージが湧きにくいと思います
現在HFpEF(左室駆出分画の保たれた心不全)と呼ばれるものは単一の疾患ではありません
分かりやすく言えば「左室駆出分画の低下した心不全」以外の心不全全部です
ですので原因は多岐に渡りますが最も多いのは左室拡張機能障害です
心肥大などで左心室の壁が肥厚した場合には壁が厚くなった分左心室が広がりにくくなり、左心室の手前すなわち肺で血液が渋滞をおこす、言い換えれば肺うっ血をおこしている状態です
それ以外にも頻脈性心房細動・構造心疾患・弁膜症などがあります
共通して有効性が示された薬剤は実は糖尿病治療薬として開発されたSGLT2のみです
この場合の有用性とは長期予後を改善させるという意味で、現在の症状を緩和するというのとは別問題です
この多岐に渡る疾患群に対する治療薬を一概に評価するのは無理があると思うのですが












